IBスクールは18歳までのエスカレーター式なのか??? 実はそうでもないらしい
今日お会いしたセカンドホーマーさんのお話では、 日本では今やIBスクールが欧米の有名大学へのパスポートかのように宣伝されているらしいです。マレーシアでも最近は以前は少なかったIB(インターナショナルバカロレア)を取り入れたインターが増えてきていますが、日本ではこうしたインターを「18歳までエスカレーター式の一貫校」で、途中受験などがなく、入ってしまえばその先は海外を含む有名大学へ簡単に入れるかのようにテレビなどでも紹介されてしまっているようです。
今日セカンドホーマーさんが見学ご希望だったのはIBスクールであるFAIRVIEW。
ワングサマジュ校とスバンジャヤ校両方行ってきました。
ワングサマジュにはIBDP(ディプロマ)というプリU=大学入学資格取得を目的とするコースがあります。(スバン校は11年までしかなくディプロマコースはありません)
私の知り合いのマレーシア人の女の子もワングサマジュでIBディプロマのコースで勉強をしていました。幼稚園生からの小さな子供さんも通うキャンパスですが、校内のホステルには海外の学校を卒業してから大学進学の準備のための勉強をするためにマレーシアに来ている年齢が高めの留学生も寝泊まりしています。
キャンパス内にIBディプロマのコースがあるから、下から上がった子供達は希望すれば全員2年間のディプロマのコースで学べるのか?
お金さえ払えば入れてもらえるのか?と言えば、答えはNOだそうです。
11年生の成績とエッセイで、上に上がれる上がれないの判断をされてしまうそうです。
詳しい数字は教えてもらえませんでしたが、半分くらいは学内のIBディプロマには進まないそうです。(基準を満たさず「進めない」のか、イギリス式やカナダ、オーストラリアなど他のプリUの方を好んでそちらを選択して「進まない」のかはわかりませんが。一部は 「進めない」のほうで、仕方なく他のカレッジのIBディプロマコースに進む子もいるという話でした。)
またIBディプロマコースに2年通えばそれだけで(通っただけで)大学入学資格を取得できるのか?
こちらも当然ながら答えはNOです。
成績が悪くディプロマを取得できない子供さんは大学入学資格をもらえずに2年が無駄になってしまう可能性もゼロではありません。この辺りのことは日本のインターの先生方が書かれたIBについての日本語の説明がありますのでネットで探して読んでみてくださいね。(何でもそうですが、テレビとかセミナーとかの調子のいい話ばっかり信じちゃダメです。現場で日本人の子供さんと接している先生方からの話が一番です。)
イギリス式のインターでは11年生での統一試験の結果である程度の成績を収めないとインター内の12年生(Aレベルコース)には上がれず、他の学校に移らなければならないのはよく知られているのではないかと思いますがIBスクールも同じだそうです。つまり12年生までエスカレーター式ではなく11年生である程度の成績が取れなかった子供さんは11年が終わったら外に出ないといけないインターもあるのです。(聞くところによると同じIB校でもディプロマではなく各科目のサーティフィケイト目的で12年に残れるインターもあるらしいです。でもあくまでもサーティフィケイト止まりでディプロマ=大学入学資格取得にはなりませんから日本の大学はともかく=帰国子女枠でゆるい大学もあるらしい=海外の大学進学には通用しませんが。)
何度も書きますが11年生までしかインターに通えなかった子供さんは、その後どこかの学校で勉強を続けない限りは日本の大学にもアメリカ、イギリスの大学にも進学できません。(マレーシアのカレッジには入れてくれるところもありますが、それは学士は取れないコースなので、それだけでは日本の4年生大学卒業と同等とはみなされません。カレッジの後に学士の取れる大学進学は可能です。ちなみにインター11年出ただけではいくら日本語と英語が上手でも日本人はマレーシアでは働けません。就労ビザがもらえませんから。)
またIBディプロマが無事取れたとしても成績によって行ける大学が決まってしまう点(この点は他のプリUでも同じですが。推薦入学のようなものと考えておけばいいかも)と、IBがAレベルなど他のプリUに比べると良い点を取るのが非常に難しいらしく、そのため良い点を取った人の価値が上がり、有名大学で引っ張りだこ、大学の1年の授業も一部免除という好待遇を受けられるのだという点(=とっても難しいからこそ良い点を取れた人により高い価値が出てくる)を頭に入れておいた方がいいと思います。
できる子供さんはどこに行ってもどんなカリキュラムでも良い結果が出せると思いますが、そうでない普通の子供さんにとってはIB選択はちょっとリスキーかも?という印象を個人的には持っています。(そのためでしょうか、フェアビューではIBスタイルを取り入れつつ教材はイギリスのものを使い11年生でイギリスの統一試験も受けられるような2重の仕組みを採用しています。)
なんでもIBを取って超有名大学に進める確率は、全世界でIBディプロマを取る子供さんの上位5%なんだそうです。日本だったら当然東大京大は入れるぞ、みたいな子供さんなんでしょうね。IBの学校で学んだら誰でも海外の超有名校へ行けるならIBばっかりの日本のインター卒の子供さんは全員アメリカイギリスの超有名校に入っているはずですが、やっぱり子供さんの能力+努力次第でいろんなレベルの進学先へと散らばっているのが現実なんだと思います。
ちなみにイギリスでは医学部その他理系の学部への進学、イギリスの歴史・文学などの学部への進学希望者にとってはIBは不利なのでは?といういうのがもっぱらの認識のようです。(科目数や学ぶ範囲や深さの兼ね合いで。)
将来どこの国でどんな分野の勉強をするのかによってもどのプリUを選択したらいいか多少関係してくるようです。IBがだめといっているわけではなく、いい話(こちらはテレビやネットの宣伝でいくらでも見つかりますよね)だけ聞いてデメリット(こちらは自分で努力して情報収集しようと思わないと手に入りません)を知らずに飛びつくのではなく、リスクを理解してからそれでもメリットが上回ると感じる学校選びをする慎重さが必要だということだと思います。
今日セカンドホーマーさんが見学ご希望だったのはIBスクールであるFAIRVIEW。
ワングサマジュ校とスバンジャヤ校両方行ってきました。
ワングサマジュにはIBDP(ディプロマ)というプリU=大学入学資格取得を目的とするコースがあります。(スバン校は11年までしかなくディプロマコースはありません)
私の知り合いのマレーシア人の女の子もワングサマジュでIBディプロマのコースで勉強をしていました。幼稚園生からの小さな子供さんも通うキャンパスですが、校内のホステルには海外の学校を卒業してから大学進学の準備のための勉強をするためにマレーシアに来ている年齢が高めの留学生も寝泊まりしています。
キャンパス内にIBディプロマのコースがあるから、下から上がった子供達は希望すれば全員2年間のディプロマのコースで学べるのか?
お金さえ払えば入れてもらえるのか?と言えば、答えはNOだそうです。
11年生の成績とエッセイで、上に上がれる上がれないの判断をされてしまうそうです。
詳しい数字は教えてもらえませんでしたが、半分くらいは学内のIBディプロマには進まないそうです。(基準を満たさず「進めない」のか、イギリス式やカナダ、オーストラリアなど他のプリUの方を好んでそちらを選択して「進まない」のかはわかりませんが。一部は 「進めない」のほうで、仕方なく他のカレッジのIBディプロマコースに進む子もいるという話でした。)
またIBディプロマコースに2年通えばそれだけで(通っただけで)大学入学資格を取得できるのか?
こちらも当然ながら答えはNOです。
成績が悪くディプロマを取得できない子供さんは大学入学資格をもらえずに2年が無駄になってしまう可能性もゼロではありません。この辺りのことは日本のインターの先生方が書かれたIBについての日本語の説明がありますのでネットで探して読んでみてくださいね。(何でもそうですが、テレビとかセミナーとかの調子のいい話ばっかり信じちゃダメです。現場で日本人の子供さんと接している先生方からの話が一番です。)
イギリス式のインターでは11年生での統一試験の結果である程度の成績を収めないとインター内の12年生(Aレベルコース)には上がれず、他の学校に移らなければならないのはよく知られているのではないかと思いますがIBスクールも同じだそうです。つまり12年生までエスカレーター式ではなく11年生である程度の成績が取れなかった子供さんは11年が終わったら外に出ないといけないインターもあるのです。(聞くところによると同じIB校でもディプロマではなく各科目のサーティフィケイト目的で12年に残れるインターもあるらしいです。でもあくまでもサーティフィケイト止まりでディプロマ=大学入学資格取得にはなりませんから日本の大学はともかく=帰国子女枠でゆるい大学もあるらしい=海外の大学進学には通用しませんが。)
何度も書きますが11年生までしかインターに通えなかった子供さんは、その後どこかの学校で勉強を続けない限りは日本の大学にもアメリカ、イギリスの大学にも進学できません。(マレーシアのカレッジには入れてくれるところもありますが、それは学士は取れないコースなので、それだけでは日本の4年生大学卒業と同等とはみなされません。カレッジの後に学士の取れる大学進学は可能です。ちなみにインター11年出ただけではいくら日本語と英語が上手でも日本人はマレーシアでは働けません。就労ビザがもらえませんから。)
またIBディプロマが無事取れたとしても成績によって行ける大学が決まってしまう点(この点は他のプリUでも同じですが。推薦入学のようなものと考えておけばいいかも)と、IBがAレベルなど他のプリUに比べると良い点を取るのが非常に難しいらしく、そのため良い点を取った人の価値が上がり、有名大学で引っ張りだこ、大学の1年の授業も一部免除という好待遇を受けられるのだという点(=とっても難しいからこそ良い点を取れた人により高い価値が出てくる)を頭に入れておいた方がいいと思います。
できる子供さんはどこに行ってもどんなカリキュラムでも良い結果が出せると思いますが、そうでない普通の子供さんにとってはIB選択はちょっとリスキーかも?という印象を個人的には持っています。(そのためでしょうか、フェアビューではIBスタイルを取り入れつつ教材はイギリスのものを使い11年生でイギリスの統一試験も受けられるような2重の仕組みを採用しています。)
なんでもIBを取って超有名大学に進める確率は、全世界でIBディプロマを取る子供さんの上位5%なんだそうです。日本だったら当然東大京大は入れるぞ、みたいな子供さんなんでしょうね。IBの学校で学んだら誰でも海外の超有名校へ行けるならIBばっかりの日本のインター卒の子供さんは全員アメリカイギリスの超有名校に入っているはずですが、やっぱり子供さんの能力+努力次第でいろんなレベルの進学先へと散らばっているのが現実なんだと思います。
ちなみにイギリスでは医学部その他理系の学部への進学、イギリスの歴史・文学などの学部への進学希望者にとってはIBは不利なのでは?といういうのがもっぱらの認識のようです。(科目数や学ぶ範囲や深さの兼ね合いで。)
将来どこの国でどんな分野の勉強をするのかによってもどのプリUを選択したらいいか多少関係してくるようです。IBがだめといっているわけではなく、いい話(こちらはテレビやネットの宣伝でいくらでも見つかりますよね)だけ聞いてデメリット(こちらは自分で努力して情報収集しようと思わないと手に入りません)を知らずに飛びつくのではなく、リスクを理解してからそれでもメリットが上回ると感じる学校選びをする慎重さが必要だということだと思います。
- 2013.06.20 Thursday
- インターナショナルスクール IB
- 10:29
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- by マレーぐま です