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政府系の大学の医歯薬学部の5パーセントを留学生に開放



ナジブさんがインドで発表したらしいですが、今年からこれまで外国籍の子供は受験できなかった政府系の大学の医・歯・薬学部の定員のうちの5パーセントを外国人留学生に割り当てる方針となったそうです。

ただし「マレーシアはドクターが足りていないわけではない。むしろ余っている。」状態だそうで、勉強はさせてもらえるかもしれないが卒業してもマレーシアで研修や就職はできない可能性は残っています。(多分今はそこまで突っ込んでどうするかは決めていないはず。)

学費も政府から補助が出ているマレーシア人の学費とは異なるマーケットプライス(ニュースにあった言葉です)を適用とのことなので、私立大学と大差ない学費になってしまうかもしれません。

定員の5パーセントを外国人にする目的は
1 マレーシア人学生が国際交流できるように
2 大学が財政的に潤うように

だそうで、別に大学で学ぶことになる留学生のためを思ってのことではなさそう。
(要は政府にお金がないからここはひとつ外国人から搾り取ってやろう的な計画?)

研究職を目指しどこかの大学院に進む場合はいいですが、診察のできるドクターとして働きたい人は、どこの国でマレーシアのどの大学の学部が受け入れられているかまで調べてから入学を決めてくださいね。

例えば多分現時点ではシンガポールなら医学部はUMとUKMのみ。薬学部ならUSMのみとか。(歯学部は調べていません)
全ての政府系大学がどこの国でも受け入れられているわけではありません。
じゃあUMやUKMやUSMなら問題なしなのかと言えば、外国人の場合研修はどこの国でさせてもらえるのか?という問題がまた浮上してきます。
日本に帰るならまずは日本語での国家試験に合格しないといけません。

過去に何度も書いていますが「医学部を出てもよほど優秀か運がいいか(コネがあるか?)でない限り臨床医にはなれないらしい。」というのが今のマレーシア受験生の認識で、うちの子(医学部ではなく理学部に在学中)が通う大学の医学部も数年前の医学部の合格基準に関しては「すべてにおいてエクセレントでなければならない」なんて高飛車に書かれていたのですが、今年見たらAレベルで14ポイント(2つのAスターに1つのAでOK。さほど高い基準ではない)から合格ラインとのことで、(もしや医学部を避ける子が増えて昔よりレベルが下がった?)と感じていたところだったので、医学部を出ればほとんどの人が医者になれる、医学部が大人気で地方国立大学医学部が東大理Iや理IIよりも難しくなってしまったらしい日本とは事情が全く異なることを頭に入れて進学先を決めていただいた方がいいと思います。

一体学費はいくらに決めてくるのか、それでどのくらい留学生が集まるのか、興味津々です。

注)中国語新聞ではマレーシア人学生が4年と5年のコースで払う学費が15000から30000RMのところ、留学生は40万から50万RMになるのではないかと報じられています。
私立大学の医学部で5年間で30万RMで通えるところもあるので政府系で50万RMってどうなんだろう?

学位も買えるマレーシア

2人部屋にいる学生さんが勉強用の机と椅子を交換してほしいというので夫が前にうちの会社で使っていたファイルが縦に入れられる大きな引き出しのある事務用机2つを倉庫から出して来て組み立てようとしたのですが、1つはネジが揃っていたのにもう1つは引越し屋が無くしたのかネジが足りず。
ただのネジではなく特殊な形のネジなので、さあ困った!

夫があちこちのDIYショップやネジ専門店やらで同じネジを探し回ったのですが見つからず。でもプチョンの家具屋さんで働いているバングラデッシュ人のお兄ちゃんが古い家具を分解して部品を集めていたそうで、ちょうど事務用机と同じ形のネジが必要数揃ったそうです。
半分以上諦めていたのに、無事に机は組み立てることができました。
マレーシア ボレー!


探せば色々見つかるマレーシアですが、こんなものも売られているというのが大学の学士、大学院の修士・博士号。
そういう証明を販売しているシンジケートがあって、お金を振り込むと24時間以内に証明書をゲットできるそうです。



これは2月の記事ですが、マレーシアで宣伝している大学や大学院のコースがちゃんとマレーシア政府や海外大学から認められたものなのか、申し込む前にちゃんと調べなさいね。嘘の大学もあるので被害を被らないように、という警告の内容です。
海外の大学のディグリーが取れますなんて宣伝でも実はその大学と全く関係がない人が勝手にそう宣伝していたりするケースがあるのでしょう。
前にも書きましたがうちの夫の出身国から中国の医大に留学した人たちが卒業しても中国でも働けない自国に戻っても認めてもらえないという悲劇がありました。
インドへ看護師の勉強に行った人たちも被害にあいました。座学ばかりで実習させてもらえず注射も打てるようにならないお粗末な内容だったそうで卒業しても看護師としては働けなかったそうです。
大学の宣伝文句を素直に信じてしまわず、申し込む前によ〜〜〜く調べなさいってことですね。

ただ24時間でとなると最初からお金で買う気満々なわけで、詐欺の被害者とは言えませんよね。
被害にあうのはその偽の証明を信じて雇う会社。
採用担当の方、お気をつけください。

ちなみに24時間以内に入手できるという証明は11000RMから15000RMが相場だそうです。

早速元に戻ったようです

SPMの結果でもらえる国の奨学金の申請基準が早速元に戻ったようです。早い!(日本も教科書で教えなくなると言われていた聖徳太子と鎖国が反対が多く早くも復活が決まったらしいですね。)

知り合いの子供さんが通う公立学校の、同じ図書委員の先輩で「スランゴール州トップ」を取った子の成績は10AプラスにA1つという素晴らしいものだったのですが、新ルールとなれば努力の甲斐もなく奨学金の申請基準を満たさなず奨学金がもらえないという事態になりそうでしたが、それはなんとか回避できたようで、めでたしめでたし。

ただ、従来のように海外の有名大学で希望の学部に進学するといのは難しくなったようで第二の選択としてマレーシア国内の私立大学の希望の学部への進学を、と書かれているそうです。

やはり以前のように海外の有名大学の医学部など指定学部に合格できれば政府が学費も全部出してくれてというようなことは期待できないのかも。


海外に出てしまうと戻ってこない子が多いのもあるのでしょうが、そもそもマレーシアでは医学部を出ても研修先が足りなくて今や研修まで2年待ち、研修を終えてまずは政府系の病院での勤務が義務付けられているのに政府系病院での医師の空きが足りなく(医学部卒業生5000ー6000人に対し政府系病院で職につけるのは年に1000人ちょっとらしいです)、毎年たくさんの人が医学部を出ても医師として働けなくなっている現状で、奨学金での留学から戻った人は最低10年政府系病院に勤務しなくてはいいけないというルールがある一方、奨学金受給者と言えども就職の保証はされていないところに矛盾がでてきています。

シンガポールの国立大学も卒業後シンガポールで3年働くことを条件に学費の割引を受けられる制度があるのですが、創薬・バイオ系の学部を出てしまうといくら世界ランキングの高い国立大学卒でもなかなかシンガポール国内での就職先がないという現実があり(政府が言うほどそれらの業界は成功していないので雇用の規模も小さいため)、卒業してもシンガポールで就職できなかった時は割り引かれた学費の分は返済しなければいけないのか??それとも返さなくてもいいのか?という疑問が出てきますが、それと同じ制度の穴のような気が前からしていました。

うちの子は海外留学は本当に興味がないらしいので院に進むにしてもマレーシアに残るか日本に戻るかの選択しか考えていないようですが、小さい時からアメリカやイギリスの名門校に憧れて頑張って勉強して来たマレーシアの子たち、特に家庭の経済状況が海外留学を許さない家庭の子供たちの中には、生まれてくるのが数年遅かっただけなのに、、、と悔しい思いをしている子もいるのではないでしょうか。

JPA奨学金のその後

奨学金を借りて卒業した後に非正規雇用が理由などで返済ができなくなって困窮しいる人が増えている現状から、日本でも、返済の義務のない「給付型奨学金」を新しく作るという話が浮かんでいましたが、頓挫してしまいましたね。

進学希望の学生全員を対象にするのか、私立医学部など莫大な費用がかかる場合でも適用されるのか、また何千万円かかっても全額返さなくていいのか。
候補者をどう選ぶのか?

選ばずに希望者全員になんてことになったら予算的に無理なのは目に見えています。悲しいかな、話が進まないのは当然だと感じました。


以前のマレーシアのJPA奨学金は、人種(国籍はマレーシア国籍に限る)、家庭環境、課外活動、面接の結果を総合して奨学金受給者を選んでいましたが、2012年からは国の統一試験SPMの結果のみを基準とすることになり、SPMで頑張って良い成績を収めプリU奨学金を獲得し、プリUでもさらに頑張って海外の有名大学の指定された専攻に合格すれば政府のお金で留学できるというルールで運用されてきました。
ところが、これが政府の財政難から廃止かという話になって一時はプリU進学前の子供さんだけでなく、奨学金でプリUを終えてAレベルで優秀な成績を収めすでに海外の有名大学からの合格を手にして申し込み寸前というタイミングの子供さんを持つ家庭にも激震が走りましたが、先月頭に今後の方針が発表になりました。

どのような決定があったのかというと、「政府にお金がないので、これまでの返済不要な給付型奨学金という制度から、返済の義務のある貸与型奨学金=「政府が貸し付ける教育ローン」という形に変更しますね」というのが大きな流れです。

従来はSPMで9科目以上Aプラスを取って奨学金の申し込みを希望する子は全員がリストにある有名大学への進学が叶えば学費は(いくら高くても)政府が持ってくれるという制度でしたが、昨年の試験の成績優秀者のうち海外の有名大学への奨学金での留学の権利が与えられたのは「トップ20位以内に入った子」だけとなってしまいました。

昨年の試験の結果、9Aプラス以上を取ったのは714人だったそうですが、その中のたった20人だけが、リストにある有名大学の特定の学部に進学する場合に限り、海外に留学する場合も奨学金を獲得することができます。

それ以外の子たちが海外の大学に留学する場合はJPA奨学金は出ないことになりました。
21位の子がプリUでものすごくいい成績を収めてハーバードとかマレーシア人に人気のケンブリッジとかに合格しても政府からは奨学金は出ません。
自費で行くか、合格した大学や大学のある国からの奨学金などに頼ることになります。

マレーシア国内でプリUと大学に進む場合は奨学金がもらえます。ただしこれは「今回限り」の措置で、今年以降はSPMで良い成績を取ってもプリU奨学金はもらえず、またプリU修了後、これまでなら奨学金対象になっていた海外有名大学に合格できても返済しなくていい奨学金はもらえないのは先ほど書きましたが、国内の大学進学に際しても以前は私立の医学部もリストに入っていましたが今後は国立大学と国の関連企業運営する大学、例えばUNITENやMMUといった大学のみが対象となるのではないか(今後は国内の一般的な私立大は対象外に?)というニュアンスの発表で、奨学金での進学の進路の幅が狭まったような印象を受けます。

エンジニアを育成するための、日本、韓国、フランス、ドイツへの留学は200人が奨学金対象となりました。
これは今後も継続かどうかは書かれていないのですが、日本の国立大学は欧米の大学に比べ(マレーシアの私大に比べても)かなり割安ですし、ドイツはもともとタダなので、仮に今後も継続するとしても政府にとっては大きな負担にはならないはずなので、こちらはこのまま継続の可能性もありそうな感じです。

ただし奨学金で海外で勉強できるようになった子も、卒業後にどこで働くかによって、貰ったお金を返さなくてはいけないそうです。
もし卒業後にマレーシアに残らず海外で就職してしまった場合、全額返さなければならない。

マレーシアに戻って政府機関で働く場合はマレーシアの国のために役立ち人材になったということで返済は必要なし。

政府機関ではなく政府関連企業に就職した場合は25パーセントは返さなければならない。

マレーシア国内の一般企業で働く場合は50パーセント返すことになるそうです。

何年そこで働かなければいけないのか?
これはかかったお金に比例して、例えば海外の医学部だったら長い年数たくさんのお金がかかっていますから10年。
エンジニアリングだったらもう少し短いし安いしで7年とか。

「貰いっぱなしにはさせないぞ」というのが今回の変更の目的のようです。

日本でも防衛大学に進学してお給料をもらいながら勉強していた人が卒業したら自衛隊に入隊せず一般企業に就職してしまうというので学費を返還させろという声も出ていますが、マレーシアの政府の中にもお金をかけて勉強させて海外に残られてしまったら大損という意識が出てきているのでしょう。


ただ、JPA奨学金がなくなっても、良い成績を取り課外活動もバッチリこなしていけば、進学先の大学で奨学金をもらえたり、企業からの奨学金を獲得できたりします。
企業の奨学金の中には海外の大学も進学先に選べるものもあります。

家庭の経済状態によっては返済の義務のない政府からの学費補助というのもまだ残されています。

マレー系含むブミプトラに配偶者をお持ちの方の子供さんはMARA奨学金という別の奨学金の権利もあります。

これからセカンダリーに進んでSPMを受験する子供さんには、今回の決定でがっかりしてしまわず、希望を持って頑張ってもらいたいと思います。


あ、そうそう、外国人(日本国籍)でもSPMで9Aプラスを取るとか、イギリスの統一試験で9Aスターを取るとか、カナダ系インター(サンウェイインターですね。笑)で全てに科目の平均で100のうち95以上取るとか、いい点を取れれば私立のカレッジのプリUはタダで勉強できますし、寮費もいらなかったりしますし、その後もいい成績だったら何らかのご褒美をもらえる可能性があるので「うちの子はマレーシア国籍じゃないから関係ないわ。」とは思わず、頑張るように励ましてあげてくださいね。


オーストラリアの大学はこれから新学期

先週金曜日に子供のインターン先の学校でチャイニーズニューイヤーのお祝いがありました。

それぞれの学年で踊りや歌など出し物を決め、練習し、発表と、日本の学芸会のようなものですが、子供たちも先生も張り切っておしゃれをして来ていて、日本人の子供さんも浴衣を着て参加。

うちの子は他のインターン生二人と一緒に小学校2、3年のクラスの振り付けの手伝いをするように言われ、なかなか振り付けを覚えてくれない小さい子相手に悪戦苦闘だったらしいです。

今週から大学のオリエンテーションが始まっていてインターン生としてのお手伝いは金曜日が最後の日でした。


土曜日にはコンピューターゲーム仲間の中国系のお友達のお宅でのオープンハウスにお呼ばれ。
一つ下のオーストラリアンインター卒の子で、今日メルボルンへ旅立って行きました。(メルボルンにはマレーシア人がウジャウジャだそうです。)

何年も前からゲームを通しての付き合いがあり、ゲームばっかりしているように見えて、でもしっかりオーストラリアの総合ランキングのトップ(とされることが多い)、メルボルン大学への合格が決まったそうです。

同じメルボルンにモナシュ大学もあり大学から歩いて5分のところにモナシュに留学中のお兄さんがいて、これからはその子もそこで一緒に住むそうで(メルボルン大学まで1時間かかるそうですが)、うちの子がオーストラリアに留学するなら一緒に住もうなんて誘ってくれたもんで、今までオーストラリアには全く興味がなかったうちの子も「2年目からはオーストラリアの方に編入したい」とか言い出し(おいおいまたかよ)って感じです。

総合的にはメルボルン大学の方がランキングは高いのですが、学部別ランキングでは薬学と薬理学ではモナシュがオーストラリアトップとされていてインフルエンザの薬リレンザなども共同開発しているそうで、そういうのを聞くと「ランキングなんか気にしない。」と(子供が)言ってはいるものの、やっぱりオーストラリアでトップというのには惹かれるものがあるでしょうか、、、。

ゲーム仲間はマレーシア人ですがオーストラリアのPR持ちなので普通に払ったら高いメルボルン大学の学費も「安いよ〜。」と言っていたそうですが、うちは外国人なので年間うん百万円、成績優秀者対象の一部奨学金も新入生のみで編入生は資格がないらしく、将来オーストラリアに住む気も就職する気もないのに高いお金を払って勉強するのってどうなんだろう、、、と。

「でもさあ、お願いしたらおばあちゃんがお金出してくれるでしょう?」と「たった一人の孫」という立場の強さを知っている子供はお気楽に考えているようです。

夫は甥っ子(義兄のところの長男)がオーストラリアでMBAを勉強したいと言っているので同じオーストラリアならなんて思っているようで、いいぞいいぞなんて言っていますが、どうなることやら。

とにかくこれから1年、化学と生物の基礎を勉強させてもらって、どの分野を専攻するか決めてからねって話してあります。

今でも時々「ねえねえ一緒に猫カフェやろうよ。」とか言い出すので(そしてかなり本気で言っている)、大学に高いお金をかけて卒業して飲食業?それだったら安いところでいいじゃん、マレーシアでいいよって思っちゃうんですけどね。

JPA奨学金、国内大学のみ対象に

全て無くなるかと言われていた政府奨学金、どうやら「国内大学への進学者には奨学金継続」となるらしいです。

でも世界ランキング20位以上の有名大学から合格をもらっているのに、マレーシアの大学へ進学っていうのは、やっぱり納得できない子もいるに決まっています。
国内で進学した場合と同等のお金がもらえるなら足りない分は自費でなんとかするので、なんとか海外留学者も援助してもらえないだろうかと交渉している親御さんもいるそうです。

マレーシア国内の大学でも私立大学だと年間数百万円かかるところもありますから、どうせそれだけもらえるならもうちょっと上乗せして海外の有名校に行きたいって思うのは自然ですよね。
ずっとこの国のこの大学に行きたいって目標を持って努力し続けてきたんでしょうから。

でも考えようによっては、今まで海外で出て行ってしまっていた「海外の上位校に入学できるレベルの子」数百人(今回奨学金のルール変更の影響を受けている子は700人余りだそうです)がマレーシアの大学の理系学部に残ってくれるのであれば、海外の大学に払っていたお金の一部で国内大学で外国人の優秀な教授を雇い入れたり高価な実験設備を購入したりするために充てたりできて、やりようによっては一気にマレーシアの国内の大学のレベルアップにつなげることができるかもという気もしないではないです。

日本の大学も色々と悩みが多い時代らしいですが、マレーシアも増加し続けてきた留学生が減少に転じているという話もありますし、何か政府としてテコ入れをしていかなくてはいけない時期のような気がします。



マレーシア政府奨学金消滅の危機?で混乱中

昨日はパール会メンバーさんたちとスバンジャヤSS15の和食レストランで新年会。
まあいつものように様々な話題で盛り上がりましたが、話題の一つが今マレーシア人のティーンエイジャーとその家族の間で大騒ぎになっている、政府奨学金の廃止の可能性について。

マレーシアカリキュラムの11年目の統一試験SPMで9科目以上でAプラス以上を取れば、大学進学前に学ぶプリUの学費が全て政府からのサポートで(自己負担なしに)勉強できる制度があり、更にプリUで優秀な成績を収めて政府から認定されている大学の学部に進学する場合は、海外の大学であっても政府からのサポートが受けられる制度があったのですが、飛行機墜落などもあってか政府にお金がないという理由で、この奨学金制度を無くそうという動きがあるという噂が今新聞などで報道されています。

未だ政府からはっきりした発表はなく、ただイギリスの統一試験の結果が出た子が奨学金の申請をしようとしたら申し込みのためのホームページがなくなっていて申請できなくなっているとか。

イギリス留学する子などは9月までまだ時間があるのでいいのですが、一番近い入学はオーストラリアの大学で、2月に入学、3月からはもう授業が始まってしまうので、今は学生ビザの手続きなども進めている段階でしょうに、年間数百万円という高額な学費です。
奨学金がもらえるもらえないで進学できるできないが決まってしまう子も多いようでしょうから、パニック状態の子もいるのではないかと。

マレーシアって色々なルールがいきなり変更になってしまうので、仕事をしていてもアタフタしてしまうことが多いのですが、子供達も教育制度の変更などで振り回されているのを見ると、可哀想で同情してしまいます。

2月からオーストラリアの大学に行くことを楽しみにしている子供達が悲しむことがないよう、いきなりの廃止というのが実行されないことを祈っています。


昨年SPMで、9Aプラスを目指して勉強していた成績の良かった学生さんで、数学が例年以上に難易度が高く、Aプラスが取れそうにないと悲観して試験当日自殺してしまった子がいたのですが、テレビに出演していた有名子役だったそうで、ニュースを知ったマレーシア人の多くがショックを受けたのですが(成績絡みの高校生大学生の自殺はよく聞きます。)、9AプラスでプリUの学費サポートーその後の大学での就学金支給という制度が無くなってしまうと、無くなる制度のために命を失ってしまったことになってしまい、その子の死が無駄死にになってしまうようで何ともやり切れません。

そのうち新聞などに政府からの正式発表があると思いますので、また結果が出たらお知らせしますね。


そうそう、この奨学金プログラムは、英語圏の大学だけでなく日本、韓国、ドイツ、フランスの大学への留学も含まれているので、廃止になってしまうと日本行きを選ぶ子が減ってしまうという影響が多少なりとも出てきてしまうかもしれませんね。(原発事故から時間が経ち、日本留学を目指す子も増えてきていると聞いたばかりなので、どうしても行きたい子は日本の文部科学省奨学金の利用や私費留学なども考えるでしょうけど。)

マレーシアの医大を出たら医者になれるのか?(2)

マレーシアの国立大学では医学部や薬学部に外国人は受け入れていないのですが、私立大学の場合は外国人でも入学することができます。

「マレーシアの医学部はイギリスと同じで国家試験がなくて、卒業したら医師免許をもらえる」と日本人の方のブログやら日本の医大の教授のマレーシアの医大見学記のような記事にも書かれていたのを読みましたが、前にも書きましたが、卒業イコール医師免許取得、マレーシアでも海外でも医師として働ける、ではありません。

卒業+2年間の有給の臨床研修=マレーシアで医師登録、です。

そしてこの2年間の有給の研修は日本人には門戸が開かれていません。

つまりマレーシアでは日本人は卒業しても医者としては働けません、ってことになります。

薬剤師はどうかというと、こちらは国家試験があります。
卒業して1年間の研修を受け、その後国家試験に合格したら薬剤師として登録できます。
この1年間の研修も日本人は受けることができません。国家試験も受けられないことになります。
つまりマレーシアの薬学部で勉強してもマレーシアでは薬剤師にはなれません。(海外ですでに薬剤師として働いた経験がない限りは。経験のある薬剤師さんの場合はまたちょっと扱いが違うようです。)

注)看護学部は国家試験も受けられ看護師として登録もできるそうです。でも就労経験がない新卒では就職や就労ビザ取得は難しいという話を聞きました。
マレーシアを出て海外での就職を考える必要が出てきます。


まだ可能性があるのは、例えばIMUのように途中から海外の大学に編入する形をとる場合で、行った先の国でどう扱われるかにかかってきます。
国によってはまだ可能性が残っているようです。カナダやアメリカはまず試験に受からないといけないそうですが。それもいい成績でないと研修を受けられる可能性は低くなるとか。

モナシュはオーストラリアの本校への編入ができますが、医師の研修は医学部の卒業生の増加に対し研修先が足りず毎年多くの卒業生が研修を受けられない「intern cricis 」と呼ばれる事態に陥っているそうですし、そもそも研修はオーストラリア人優先、外国人は後回しです。また熟練した医師はまだ足りないらしいですが、薬剤師はもう人手が足りない職業リストから外れていてか、外国人には就労ビザが出ないと聞いているので、なかなか難しいかもしれませんね。
公認会計士やIT管理者もインド人や中国人がいっぱい押し寄せたためか、数年前に外国人には就労ビザが出なくなっているそうです。自国民の職を守るためには仕方がないんでしょうね。

ノッティンガムの場合は薬学部ですが、今の所(将来的にはわからないですけどね)、マレーシアで2年、イギリスで2年勉強した後にイギリスに残り1年の研修を受けられると聞いています。
その後シンガポールでも働ける、ということで、どうしてもマレーシアを飛び出して海外で働きたいマレーシア人は可能性に賭け、高いお金を払ってイギリスに行く決断をしています。
(うちもちょこっと考えた時期がありましたが、そこまでして薬剤師になりたいわけじゃない、イギリスで働きたいわけでもないと言われ却下。)


いまだに過去に書いた医学部についての記事には多くのアクセスがあるので、最近医学部と薬学部を持つ総合大学であるテイラーズに「外国人でもインターンシップに参加できる資格があるのか?」と質問のメールを送ったら「大丈夫です。ただし医学部と薬学部に関しては研修を受けられるのはマレーシア人のみです。」という返事をもらったのを機に、改めてマレーシアの事情を紹介してみました。

ちなみにテイラーズの日本・韓国リクルート担当者に「もしかして外国人でもめちゃくちゃ優秀で大学の学長の推薦なんかがあったら政府から研修を許してもらえるなんてことは?」と追加質問してみたら「アカデミックな成績は関係ありませんから、いくら成績が良くてもダメです。そのため海外からの留学生には医学部と薬学部はおすすめしていないのです。」だそうです。

注)歯学部に関しては、うちの子が全く興味を持ったことがないため調べていません。Aレベル時代のクラスメイトが来年IMUの歯学部に入学予定なので、おいおいいろいろ聞いてみようとは思ってはいますが。


ただ、今は日本に海外の医学部卒の日本人や海外の医師免許を持つ外国人対象の「医師国家試験対策予備校」みたいなのがあるそうなので、卒業後に日本に戻って日本の国家試験を受験という道は考えられるようです。
医学部留学中の方、もしいらっしゃったらぜひぜひ頑張ってくださいね!

サンウェイインターと高校卒業資格と大学入学資格

ジャランジャランで話題になってましたね。
サンウェイインターはマレーシアで唯一のカナダのカリキュラムのインターです。

日本人の子供さん、そして親御さんは、みなさんわかって通われているんでしょうか?

インターの11年を終えても日本やカナダの高校卒業には当たらないことを?

12年目はサンウェイやテーラーズのカレッジでオンタリオ州の高校3年のカリキュラムを勉強できますが、通っただけでは高校卒業にならないことを?

ー高卒資格をもらえるだけの基準点を取らないといけません。

高卒資格をもらえても、それがイコール大学入学資格ではないことを?

ー卒業に必要な点よりも更に上の点を取らないといけません。

英語には2種類あって、後ろにuniversity のUがつく英語と、college のCのつく英語があって、カナダの4年生の学士号を取得できる大学に入るにはUのついた英語を受講していないと入れなくて、しかも基準点を満たさないといけないことを?

Uのつく英語を取れるかどうかは、その下のyear 11、更にその前のyear10 で取る英語も関わっていて、それを取らないと12年でUのつく英語は取らせてもらえないことがあることを?

幼稚園から英語を習ってきて高校1年にあたる年でサンウェイに転校したマレーシア人の学生でも、みなカナダのUにつながる英語を取らせてもらえず、交渉の結果一部の生徒だけが上のレベルの英語を取らせてもらえている現状を?

そして取ったはいいがやはり高い英語力(文章作成能力)を求められるために、いい点数を取るのはなかなか難しいことを?

12年の英語はエッセイ何本書き上げてこい!詩をいくつ作ってこい!的な、めちゃくちゃ自分で考えて書かなくてはいけないタイプの授業で、ずっと英語をやってきたローカルの子でも根を上げるほどの量で、書く力の弱い留学生にとって良い点数を取るには本当に必死で努力しなければいけないことを?


「インターの卒業生の8割はそのまま上(カレッジ)に上がって、カナダやオーストラリアに留学しているんですよ〜」という説明を聞いただけでは、「大学入学資格を取得すること」の大変さや、それに必要な「Uのつく大学進学向けの英語でそこそこの点を取ること」の苦労は伝わっていないのではないか、、、とサンウェイインター卒の子供を持つ母親としては、実情を知るだけに心配しているところです。

まあ、どうしても直接カナダの大学に行きたいというのが目的でなければ、何かしら選択肢や方法があるはずなので、そちらを選べばいいんですけどね。
(例えばうちの子の場合は12年目は理数系科目しか取っていなくて英語は勉強していないので、大学受験はIELTSの成績を提出し英語力の証明としています。ほとんどの国でIELTSでOKです。また日本の帰国子女枠を狙うなら追加でSATを頑張るとか。こうした試験は年に何回も受けられるので再チャレンジが容易です。)


また別な考え方としては、カレッジのプリUは日本だったら高校3年でしかありませんが、マレーシアの事情に詳しくない日本人は「カレッジに行った」イコール「短大を卒業した」と勝手に勘違いしてくれるそうなので、黙って短大卒のふりをして学歴詐称という手も取れるかもしれません。

実際にうちの子もカレッジのAレベルを終えたと書いたら「短大を出たのなら日本の大学は3年に編入できるのではないんですか?1年生から始める必要はないのでは?」と聞かれたことがあります。

黙ってさえいれば、大学に入れなかったとはバレずに「短大卒業」扱いしてもらえる可能性は高いのかもしれません。
(そんなことが起きるのは日本のみ、日系企業のみでしょうが。)


個人的には、ファウンデーション経由でもディプロマ経由でもいいので、余計に時間はかかっても、しっかりと実力をつけてから大学に進学し、いい成績で卒業していってほしいなあ、、、と(ドロップアウトはして欲しくない)。

全然トコロテン式ではないマレーシアの大学

昨日は下宿屋の修理と掃除に行ってきたのですがJB出身のRoom Bの子のご両親が泊まりに来ていました。
お父さんが心臓病で以前サンウェイメディカルで手術を受け、3ヶ月に一度定期検査がある度に泊まりに来ます。
お母さんは娘さんのためにキッチンで手料理を作るのに忙しくしていました。

お父さんは手持ち無沙汰そうで、早速夫と世間話を始め、娘さんの大学での勉強の話しになりました。
うちの子と同じ歳ですがAレベルには行かずにオーストラリアンのプリUで時間節約をしたため、ビジネススクールの同じコースにいますが何学期か先輩にあたります。

数学を使った資格取得を目指すコースで、無事卒業できればアメリカとカナダの資格試験団体から試験の科目のうち3科目の免除が与えられます。
それ以外の科目は働きながら勉強し追加で受けていく形になります。
(または2年からイギリスの提携大学へ編入するか、3年が終わってからイギリスでマスターを取るといった選択も可能です。)

入学には最低Cの成績が取れていればよくて、入る際の敷居は低いのですが、卒業はアメリカをやカナダの資格団体に認められるだけの成績を取っていなければいけないたため、出口はかなり狭くなっていて、3年間無事に終えて卒業していく確率はなんと「25パーセント」だそうです。

マレーシアの私大の場合、日本と違って同じ大学内でコースを変えることが容易で、やってみて合わないと感じたら他のコースを受け直す(成績のデータ提出のみ)こともできるので、まず資格取得を目指す難しいコースに入ってみて、ついていけない場合や合わないと感じた場合は他に移るケースも実際多いので、そのせいもあると思いますが。

ただ、一般的に言えるのは、海外の大学の卒業証書がもらえるツイニングのコースや、海外の資格取得目的のコースは、「入り口は広くても出口は狭い」という点です。
海外の大学の分校含め私大にとって教育は「ビジネス」なので、収入を増やすためにできるだけ多くの子を入学させ、2年目からはついていけない子はどんどん淘汰され、そういった子が払った1年目の学費でできのいい子に払う奨学金を賄うというビジネス戦略なんです。

ファウンデーションを取らなくてはいけないノッティンガムを避け、いきなりディグリーに入れるモナシュ大学を選ぶ日本人留学生さんも増えてきているようですが、日本の高校大学の成績プラス英語の検定試験の結果だけで入れる、入るのが簡単に思える大学でも、入ってからなかなか先に進めない可能性は高いので、そのあたりはよく考えてから受験するべきです。


日本の考えだと「受験して合格すること」がとても大事に思えてしまいますが、マレーシアの場合は「入ってからいかに努力するか」が卒業まで漕ぎ付けることができるかどうかに大きく影響します。

外国人の場合は大学が求める成績が取れなければイミグレからビザの延長が却下され、大学へ通い続けることができなくなってしまいます。
せっかく安くはないお金を払って留学したのに、泣く泣く帰国する留学生も多いと聞いています。日本人に限らず。

以上のような現実がある以上、日本の成績だけで楽して入って、入ってから落ちこぼれるより、ファウンデーションなどでしっかり英語力と大学の授業についていける力をつけてからディグリーに進む方が得策ではないかと思います。

特にグローバル企業での就職を目指す場合は、大学名だけではなく成績も重視されます。
イギリスにならってファースト、アッパーセカンドなどという言葉を使って表しますが、就職にしても院への進学にしても「せめてアッパーセカンドじゃないと」というのはよく言われているようです。
ローカルの子達でも大企業に勤めたいと思っているような子は「アッパーセカンド以上」を目指して努力しています。

注)イギリスの大学の成績の表し方はウィキペディアなどにも載っていますから、まず自力で検索してくださいね。

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